平成15年9月25日「現代社会のストレス時代を生きぬくために」と題して、医療法人生仁会須田病院 副院長 広瀬靖雄先生をお招きして、ストレスの概要、心のケア等を話して頂きました。
1.サラリーマンのストレスの原因
第1位 多忙による心身の過労
第2位 職場の人間関係のもつれ
第3位 家族・親族の病気や死亡
第4位 職場の配置転換
第5位 職場内その他の理由
2.ストレスの解消
休養
趣味・遊び
おしゃべりなど口に関すること
悩みを時間に対して縦に並べる
3.ストレス対策
 心筋梗塞、糖尿病、胃・十二腫瘍潰瘍、肥満、高血圧、じん麻疹などはストレスが原因で起こることが多いといいます。最近ではガンでさえストレスが影響していると言われます。健康に過ごすためにはストレス対策が必要です。
広瀬 靖雄 先生

この世の中、ストレスだらけ。ストレスを身の回りから追放しようとしても無駄なことです。無駄な頑張りは止めましょう。不快なストレスをあるがままに受け止めることがストレスの第一歩です。逃げようとするほど後を追っかけてくるのがストレスなのです。

ストレス退治の特効薬は睡眠です。よく寝ましょう。ただし、寝付かれないからとアルコールを睡眠薬がわりにするのは止めて下さい。アルコール中毒の予備軍になるのがオチです。

物事を完全に求めるほどストレスが高くなり、ストレスに押しつぶされるものです。世の中適当にいい加減に物事に 対処するのも案外重要なのかもしれません。100点満点を決して望まないこと。80点をゴールにしましょう。

仲間が多いほど、ストレスに打ち勝てます。対人関係の幅を拡げる努力をしましょう。例えば趣味を持つことです。その趣味がきっかけとなって人付き合いが拡がることがあります。少なくとも愚痴をこぼせる仲間を2人作っておくべきでしょう。

係長のMさん、最近部下が思うように、動いてくれず困ってます。このところイライラして食欲もありません。職場のストレスに押しつぶされそうです。ゆっくり話を聞いてみました。なんときっかけはMさんが細かいことで部下をガミガミ怒鳴るので周りがMさんに冷たくなったためでした。職場のストレス源は部下ではなくMさんだったのです。あなたがストレス源になってないか振り返ってみましょう。
気ばかり使って頭を使わない人がストレスに弱い人です。何か問題に直面したらまずトイレに駆け込みましょう。頭を冷やし現実的にクールに問題を見つめ直してみましょう。何が出来て、何ができないか考えてみるのです。そして、出来ることをやること。出来ないことはバッサリ切り捨てることが重要なのです。つまらないことにこだわってクヨクヨするのは止めましょう。
たくさんの方が参加されました

強いストレスもそれが短時間なら、大してひびかないものです。逆に弱いストレスでも長時間気分転換せずにいると、とても困ったことになりかねません。どんなやり方でも構いません。気分を切り替えましょう。自分なりのリラックスの方法を身につけると尚、良いでしょう。

強い人間ほどもろいものです。禁煙を目指した場合、今日たまたま1本吸ってしまっても、1年後に禁煙出来ればよいのです。強い人間ではなく、柔軟なしなやかな、したたかな人間を目指しましょう。

私たちは組織で仕事をしています。毎日の仕事上で、1人の職員が決められる事柄は少ないものです。仕事を自分だけでやろうと頑張って胃潰瘍になる職員もいます。

ストレス学説の提唱者セリエ教授の言葉です。